長崎大学を医学部再受験生が気になる合格状況や対策方法等で解説

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長崎大学医学部は歴史ある名門なため合格難易度の高い人気大学ですが再受験生は注意も必要。

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長崎大学の医学部再受験事情を解説

長崎大学の医学部再受験事情を解説

医学部受験合格のカギの一つが、「情報力」。

自身の現状を「分析・評価」した上で、その特性にあった医学部を選択して受験することで、確実な合格に繋がります。

この記事では、医学部再受験生向けに、長崎大学医学部についての情報をご紹介します。

長崎大学は医学部再受験に対して比較的寛容とされている大学で、多くの医学部再受験生におすすめできる大学です。

まだ長崎大学を検討していなかった医学部再受験生もぜひ、これを機に長崎大学を候補に挙げてみましょう。

長崎大学医学部医学科

長崎大学医学部医学科のカリキュラム

長崎大学医学部医学科は、6年一貫教育のカリキュラムのもと、1年次・2年次は文教キャンパスで他学部生と一緒に教養科目を履修しながら坂本キャンパスで医学教育を勉強していきます。

1年生は、大学病院で若手医師と2日間生活を共にし、さらに2日間は看護師の指導のもと看護活動に従事することで、チーム医療や患者の立場を理解することで、医師としての役割や倫理感について考える時間を用意。

2年生からは基礎医学を本格的に学び、3年生および4年生では研究室に入って科学的思考や研究方法を習得する「リサーチセミナー」があります。

4年生から5年生にかけては実習が始まり、外来・病室・離島と家庭医療も含め様々な実習を積んで医師としての使命感を習得。

また、5年生および6年生は高次臨床実習が始まり、長崎大学附属病院のみならず、附属の研究機関で講義や実習を行いながら高度な知識とスキルを習得していきます。

なお、長崎大学は進級ハードルはそこまで高くなく、多くの授業で再試験を実施してくれるので、真面目に勉強していれば6年間で卒業することも困難ではありません。

にもかかわらず、医師国家試験の合格率は高く、2020年度は94.1%と平均92.1%を上回り国公立大学なかでも長崎大学は上位の実績です。

医学部再受験生の入試対策

医学部再受験生の入試対策

長崎大学は通称「長大」とも呼ばれており、偏差値は中堅レベル、歴史の古い医学部は名門として有名。

1857年に長崎奉行所においてポンぺ・ファン・メールデルフォールドが医学講義を実施したのをルーツに持ち、日本で初めて系統的人体解剖実習を実施した大学でもあります。

また、長崎大学は熱帯医学研究や原爆後遺障害医療研究を行う唯一の大学としても有名で、熱帯医学研究においては海外拠点(ベトナム・ケニア)も設置されています。

さらに、歴史ある医学部として長崎大学は海外の有名医学部との交流も盛んで、留学を希望する医学部再受験生にとっては魅力ある大学となるでしょう。

受験対策で言うと、長崎大学は大学入学共通テスト(旧センター試験)の配点比率が低いので、共通テストで失敗した医学部再受験生も二次試験で挽回のチャンスがあります。

二次試験では、総合大学には珍しく長崎大学は数学で医学科専用問題を用意されていますが、難易度は他の医学部と変わらず、しかも良問であるの口コミも多く受験生からは評判です。

面接試験も圧迫面接という口コミも少なく、長崎大学は医学部再受験生にとって受験しやすい大学の1つであると言えるでしょう。

また、長崎大学医学部の校舎は長崎市の中心という好立地で、様々な施設にアクセスも良いことから、地方国公立医学部の中でも珍しく都会的な生活が送れるのも魅力です。

旧医科大学の1つで地方国公立の中では難易度が高い

国公立大学は、旧帝国大学を筆頭に、旧制医科大学、旧制医学専門学校、新設医科大学と歴史的な序列が入試の偏差値にも影響されているのが特徴です。

したがって、旧制医科大学に該当する長崎大学医学部は、地方国立大にもかかわらず、中堅レベルの難易度を誇っており、全国的にも人気。

県外生の特に九州出身者の合格者が多いことでも有名で、2021年度でも長崎大学医学部医学科の入学者76名中県外は58名(内九州・沖縄54名)です。

九州では、旧帝国大学である九州大学を筆頭に、旧制医科大学である長崎大学と熊本大学が次に偏差値が高い構図となっています。

年齢の寛容度

長崎大学医学部は、再受験生にも寛容的な大学と言われてきまいたが、2018年度に志願理由書と履歴書の提出が必須となり、2021年度の入試からは調査書の点数化を発表しています。

合格に与える影響は定かではありませんが、医学部再受験生でも社会人経験がない人などは不利になる可能性も否定はできません。

2019年度の合格者状況を見てみても、一般入試78名のうち、22歳以上の合格者は15名と二桁を超えているので、長崎大学はまだまだ医学部再受験生にはおすすめの大学と言えます

なお、2021年度の合格者状況を見てみても、一般入試76名のうち、22歳以上の合格者は3名でした。

ただし、これは2021年度に特異的で、過去の22歳以上の合格者数を見ると、以下の通りです。

年度 22歳以上合格者数
2020 12
2019 15
2018 17
2017 21
2016 13

このような推移のため、現在の長崎大学が医学部再受験生に寛容ではなくなったとは、まだ言い難い状況です

2022年度の合格者内訳に注目が集まります。

偏差値が近い再受験生に人気の大学

もともと同じ九州で旧制医科大学をルーツにもつ熊本大学と一緒に医学部再受験生には寛容だと言われてきましたが、2018年度の志願理由書と履歴書の提出が義務づけられてからは、熊本大学のほうが医学部再受験生には好意的な印象です。

しかも、2021年度入試からは調査書の点数化(40点)が決まっており、これにより熊本大学医学部を目指す医学部再受験生は増えると予想されています。

したがって、医学部再受験生が集まることで熊本大学の難易度は上がり、長崎大学は逆に医学部再受験生にとって穴場になるかもしれません。

長崎大学医学部の基本情報

キャンパス 坂本地区キャンパス
住所 〒852-8523 長崎市坂本1丁目12-4
学費 350万円
男女比率 79.8:20.2 ※2020年度入学者
医学科公式HP http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/

長崎大学を目指す医学部再受験生のおすすめ勉強法

長崎大学を目指す医学部再受験生のおすすめ勉強法

英語

長崎大学の英語は自由英作文が最大の特徴

英語を一から学習する医学部再受験生は、共通テスト対策は早々に確立させ、語彙力や長文読解などよりリアルな英語力を伸ばすことに重きを置きましょう。

自由英作文で確実に得点を取るためには、受験英語に止まらない英語学習が必須。

【単語帳】

長崎大学のように自由英作文といった生きた英語力が問われる大学には、『DUO 3.0』が圧倒的におすすめ。

掲載されている例文を発音しながら覚えていくことを意識すると、自己表現には十分な語彙力が身に付きます。

【文法】

自由英作文で自己表現を十分に行うためには、実は文法力が大切。

同じ意味の文でも、文法知識を十分に持っていれば様々な表現で言い換えることが可能になるからです。

英語が得意だという医学部再受験生も多いですが、長崎大学では文法問題も出題されるので『Next Stage』などの文法参考書で必ず復習しておくことをおすすめします。

【長文】

医学部受験で有名な長文対策の参考書は『やっておきたい』シリーズですが、長崎大学の対策にはそこまでおすすめではありません。

よりおすすめできるのは『リンガメタリカ』。

様々な分野について背景知識を得ることで、長文問題はもちろん、自由英作文での表現内容のネタにも繋がります。

数学

前述したように長崎大学の数学は医学科専用問題が含まれています。

しかし誘導が丁寧で、いわゆる発想力は必要ない問題ばかり。

全体的な難易度としては医学部の中でも易な位置に分布するため、基本の徹底が重要になります。

数学が苦手な医学部再受験生は多いですが、『チャート式』などで網羅的に学習をすることで十分に合格点を狙うことが可能です。

理科

長崎大学の理科の難易度は基本〜標準レベル

【物理】

例年出題範囲が広く、医学部再受験生はどの分野も満遍なく対策する必要があります。

特に力学では斜面の運動、電磁気ではコンデンサーについてほぼ毎年出題されているので苦手な医学部再受験生は克服しておきましょう。

高得点での争いが予想されるので、『良問の風』などで典型問題を十分に演習することが必要です。

【化学】

長崎大学の化学は、基本知識のみならず、考察力まで問われる問題が特徴的。

特に文系の医学部再受験生は、ただ暗記学習を進めるのではなく、可能な限り「なぜそうなるのか」という理系思考を持ちながら学習しましょう。

医学部らしく有機分野の出題が半分を占めるので、特に有機反応については生きた知識を得ることが高得点のカギとなります。

【生物】

長崎大学の生物は十分な考察力を問う問題が特徴的。

生物が得意な医学部再受験生であっても『大森徹の生物』シリーズなどで、実験・考察、記述・論述の対策を十分に行いましょう。

面接

長崎大学の面接は、昔から「かなり和やか」で有名。

大手予備校などでも対策はさほど不要とされるほど。

医学部再受験生は、事前に提出する志願理由書及び履歴書でしっかりとアピールを行い、内容に基づいた受け答えを面接で行えば、面接のみで減点・不合格となることは少ないようです

ただし、医学部再受験がよく聞かれる「なぜ今なのか」「なぜ現役じゃないのか」「なぜ医師なのか」といった質問に対しては十分に対策しておきましょう。

なお、面接対策は知人や高校や予備校の先生、家族などなるべく多くの人にお願いしてみましょう。推薦入試対策が得意な先生などはかなり多くのことを学べるはずです。

2021年度一般入試の試験結果

2021年度一般入試の試験結果

長崎大学医学部の一般入試は前期選抜のみ実施。

また、一般入試以外にも推薦入試や学士編入試験など様々な試験を実施しています。

推薦入試は医学部再受験生にとっては対象外なケースも多いのでここでは割愛。

学士編入試験についても、医学部再受験生は出願資格がある受験生も多いですが、医学部再受験生向けのページであるため、今回は2021年度に実施された一般入試の試験結果をまとめました。

長崎大学 前期日程の合格者数と志願者倍率

2021 2020 2019 2018 2017
定員 76 76 76 76 76
志願者数 380 284 380 380 371
受験者数 339 257 340 349 315
合格者数 76 79 76 86 78
倍率 4.46 3.25 4.47 4.06 4.04

なお、ここでは倍率=受験者数/合格者数の実質倍率(競争率)で算出しています。

例年4倍前後で推移しており、国公立医学部の倍率としては平均的です。

長崎大学 前期日程の試験科目と配点

試験 英語 数学 国語 理科 地・公 面接 調査書 総合点
大学共通テスト 100 100 100 100 50 450
2次試験 200 250 250 60 40 800
合計 300 350 100 350 50 60 40 1250

医学部入試差別問題を受けてからか、調査書の配点も公式に発表された長崎大学。

これが医学部再受験の損益に影響するかは推測することしかできませんが、本来であれば公平な評価のために行われるべきであるため、医学部再受験生はあまり気にする必要はないのではと筆者は感じています。

共通テスト:2次試験=36.0%:64.0%

となっており、2次試験重視型の配点。

したがって長崎大学医学部をおすすめできるのは、英語や数学・理科で2科目ほど得意分野があり、記述式である2次試験で十分な正答率を期待できる医学部再受験生となります。

国立大学を本気で合格するには・・・

国立大学を本気で合格するには・・・

ここまで、長崎大学の概要と医学部再受験への寛容度、そして医学部再受験に向けたおすすめの勉強法を解説してきました。

しかし長崎大学は国立の大学。共通テストもあり医学部再受験としてはやはり私立を狙うよりも難易度が高いのが事実。

ここからは、そんな国立大学である長崎大学を本気で狙いたい医学部再受験生に向けて、国立大学を最短で合格するためのポイントをご紹介します。

ポイント① 模試を活用した自己分析

長崎大学などの国立大学を受験するとなると、共通テストが必須となり学ぶ科目数がそれだけ多くなってしまいます。

よほど器用な人でもなければ、同時進行でこれだけの科目を自己管理し計画修正をするのは難しいもの。

そこでおすすめなのが、模試の活用です。

河合塾や駿台、東進など受験集団の大きな模試を受験すると、母集団の中での自分の立ち位置や、各科目の細かい分野ごとに苦手分野を分析して教えてもらうことができます。

なお、筆者は2ヶ月に1回の頻度で模試を受験することをおすすめしています。模試自体はどちらの模試でも大丈夫ですが、1年を通して同じ模試にするといいでしょう。

ポイント② 基礎の徹底を最重視

医学部再受験生の多くは、自身の大学受験からかなりのブランクがあります。

仮に医学部再受験をするにあたって、英語や理系科目など「自分は得意だ」と思っている科目があったとしても、まずは一度基本から確認し直すことを強くおすすめします。

というのも、医学部再受験で挑戦するのは「大学受験」と「医学部レベル」の問題。

出題範囲はあくまで高校レベルのため、高校レベルでの基礎徹底とその上での応用力の育成が、確実な合格のために必要不可欠。

ピラミッド型の穴あきチーズなどに例えられるような、隙だらけの知識で医学部再受験は合格することができません。

ポイント③ インプットよりアウトプットに重きを

医学部再受験で陥りがちなのが、「知識が定着した自信がないからインプットを繰り返してしまう」というもの。

講義動画を見返したり、自分用のまとめノートを作成してみたり。。。

しかし、ハッキリ言って合格は演習量がものを言います。

どれだけたくさんの知識を入れようとしても、それが本番で瞬時に正確にアウトプットされなければ不合格なのです。

基礎の徹底を重視することも大切ですが、参考書のレベルをうまく使い分けるなどして、アウトプット重視の学習を進めることを心がけましょう。

国立・公立大学の合格を目指す方はこちらも確認!

長崎大学の志願者におすすめの医学部

長崎大学の志願者におすすめの医学部

それではこの記事の最後に、医学部再受験生で長崎大学を志望している方におすすめの、その他の候補となる国公立医学部設置大学を紹介していきます。「立地」と「偏差値」という2つの観点でみていきましょう。

立地

自分の実家からキャンパスが距離的に近いから、であったり九州・沖縄地方出身で自分の地元に貢献したいからといった理由でこのエリアの大学を選んだという医学部再受験生のために、まず立地的な側面から考えた長崎大学の他の国公立医学部設置大学を紹介していきます。

  • 九州大学
  • 佐賀大学
  • 熊本大学
  • 大分大学
  • 宮崎大学
  • 鹿児島大学
  • 琉球大学

これを見ていただければ分かるように、九州・沖縄地方においては各県にそれぞれ1つの国公立大学が存在しています。

キャンパス等の立地という側面で長崎大学を視野に入れていたという医学部再受験生は、これらの大学も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

また、全て九州・沖縄地方の大学となっていますが、各大学それぞれ特色があるので、比較検討していくとより自分にあった大学が見つかるかもしれません

例えば鹿児島大学では、地域医療教育が盛んであり、また女子学生の比率が高いことが特徴的ですから、女性の医学部再受験生にはおすすめとなっています。

偏差値

次に、自分の実力にあっているからと言う理由で長崎大学を選んだ医学部再受験生のために、河合塾のデータベースより偏差値が長崎大学に近い大学を紹介していきます。

長崎大学の偏差値は65となっており、これに先程の立地の条件を踏まえると、条件を満たしている大学は以下の2つとなっています。

  • 熊本大学
  • 琉球大学

立地には特にこだわりなく、偏差値と自分の実力を考えて選んだという医学部再受験生のために、偏差値が長崎大学と同じ国公立医学部設置大学を紹介していきます。

  • 北海道大学
  • 秋田大学
  • 筑波大学
  • 群馬大学
  • 新潟大学
  • 金沢大学
  • 浜松医科大学
  • 名古屋市立大学
  • 三重大学
  • 滋賀医科大学
  • 京都府立医科大学
  • 奈良県立医科大学
  • 鳥取大学
  • 島根大学
  • 岡山大学
  • 山口大学
  • 愛媛大学

以上となっています。

医学部再受験においては、実力に見合った大学を選択して少しでも合格率を高めることが非常に重要となってきますから、これらを参考にしてより良い大学選択をしていただけると幸いであります。

今回は国公立大学の紹介に留めましたが、学費に余裕があるという医学部再受験生は上の2つの観点で、同じように私立大学についても調べていただけると、より多くの選択肢の中から選ぶことができるかと思いますので、是非調べてみてください。

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